サザンブリード

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 YOU TUBEを逍遥しているときに拾った、妙に心に残る歌。
 歌っているのは、サザンブリード(Southern Breed)というバンドなのだけど、どういう人たちなのか、ネットでそのへんの情報を探ろうとしても、あまり詳しい情報が拾えない。

 どうやら1970年代に関西を中心に活躍していたプロのバンドらしいのだが、こんなこと言っちゃ、ものすごく失礼なんだけど、怒られることを覚悟していえば、はっきり言って、あんまりうまくない !!
 歌も演奏も、アマチュアの学生バンドっぽい雰囲気があるのだ。

 だけど、なんか聞いていると、ものすごく心地よい。
 けっこうメロディアスな曲だし、たゆたうようなテンポのリズムが耳に心地よい波動を伝えてくる。
 特に、ギターのフレーズが美しくて、印象的なメロディーによく合っている気がする。

 とにかく、それが下の曲。(1977年のライブらしい)
 しかし、曲名が分からないのだ。
 「今日を生きよう」というのがタイトルだというネット情報もあったけれど、「ムーンライト」だという説もあって、そのへんは謎。どうやら、本人たちもあまり曲名などに頓着していないようだ。
 
 

 歌詞をたどってみよう。 
 
   ♪ 月明かり 電車道
   人気のない帰り道
   昼間の出来事が なんだかウソのよう

   今の仕事始めて もう2年になるけど
   当てのない暮らしには うんざりするばかり
   くよくよしても 仕方ないさ
   明日を信じて 今日を生きよう

   雲間から照らす
   月の光浴びて すべてを忘れて、
   飛んでみたい 今日は
 
   虫の声聞こえる 夜更けの家路
   疲れた体で ぼんやり歩いている
   くよくよしても 仕方ないさ
   明日を信じて 今日を生きよう
 
 
 またまた怒られそうだけど、歌詞づくりもそれほど上手じゃない。
 素人の詞のように感じられる。
 だけど、なんか、この歌詞は、妙に耳に残る。
 それなりに、一つの情景が浮かんでくるのだ。

 「月明かり、電車道。人気のない帰り道」
 それだけで、都会の夜のシンとした静けさが、空から降りて舗道を浸しているように思えてくる。
 夜更けなのに奇妙に明るい舗道がイメージされて、ちょっと幻想的でもある。

 「昼間の出来事が、なんだかウソのよう」
 昼間にパーティーでもあったのか、それともちょっとした事件に巻き込まれたのか。
 このフレーズだけでは、その内容は分からないまでも、主人公の胸騒ぎを掻き立てる何かの出来事があったのだろう。
 その言葉があるからこそ、夜更けに家路に向かう主人公の孤独感やら心地よい疲労感やら、さまざまな感情が伝わってくる。
  
 「今の仕事始めて、もう2年になるけど、当てのない暮らしには、うんざりするばかり」
 
 この歌詞には最初はギョッとした。
 ベタすぎるではないか。
 こういう身もフタもない心情の吐露は、プロの作詞家は嫌う。

 でも、そこが逆に、主人公の置かれている境遇がじわりと浮かんできて、妙に説得力がある。
 なんだか、友だちの貧乏アパートに転がり込んで、安いウィスキーなど飲みながら、そいつのボヤキを聞いているようなリアルさがある。

 「くよくよしても 仕方ないさ。明日を信じて、今日を生きよう」
 こういうあまり芸を感じさせない決め文句も、プロの作詞家の嫌うところ。
 一見、主人公の決意のように響くけど、「疲れた体でぼんやり歩いている」ときに、普通こういう “決意” は出てこない。

 だけど、この素朴さも、悪くはない。
 「ま、あれこれ考えずに、とりあえず今晩はゆっくり寝よう」
 という感じの、ダルさの中の安らぎが滲み出ていて、ほほえましい。

 そのような “深読み” をさせる詞の力は、メローなサウンドから導かれている。
 まるで、「カントリーコンフォート」のようなハワイアンロックのまろやかさとのんびり感が伝わる音。
 ギターがいいんだろうな。
 なかなか爽やかな音である。

 サザンブリード。
 どういう人たちか。
 1970年代に活躍していたグループだとしたら、もうみな60歳を超えているのだろうな。
 もしかして、この人たち(↓)が、その40年後ぐらいの姿か?

 相変わらず、あんまりうまくないなぁ。
 今どきの素人のオヤジバンドでも、もっと達者な人たちはいっぱいいる。

 だけど、癒される。
 曲がいいんだろな。
 特にギターがいい。
 仲間同士の温かい連帯感も伝わってきて、応援したくなる。
 
 

カテゴリー: 音楽   パーマリンク

サザンブリード への6件のコメント

  1. Get より:

    今日は。
    サザンブリードの曲名は 「今日を生きよう」 で決定のようです。
    あるブログには、作詞者名もありました。

    「月明かり 電車道 人気のない帰り道
        昼間の出来事が 何だかウソのよう。。」
     。。って歌いだしで始まり、呟く様に歌われてる
                  「今日を生きよう」って歌。
      うん、こんな感じ、良い。
    気張る事なく適当に力抜けててギターの音も綺麗。
    この曲に結構癒されてる私なんです。

         作詞:船富繁弘「今日を生きよう」より

    • 町田 より:

      >Get さん、ようこそ
      やっぱり、この歌に癒されますか !
      70年代に作られた曲のようですが、今の時代の音楽にはない “のどかさ” のようなものがあって、良いですよね。

      >>「気張ることなく、適当に力が抜けていて、ギターの音も綺麗」
      まさに、その通りだと思います。

      作詞が船富さんという方なら、確かギターを弾いていらっしゃる方ではないでしょうか。
      すごくいいギター音だと思います。

      この曲は、どこかセンチメンタルな響きがあるんですよね。
      たぶん、それが “癒し” の源泉になっているのかもしれませんね。
       

  2. 木挽町 より:

    ふたつの動画を見比べると、いまどきの「使用前」と「使用後」の写真比較のようでおもしろいですね。自分もきっとそうなんだなあ、と気づかせてくれます。変わっていくもののなかの変わらないものも大切にしたいなあ、と思いました。ありがとうございました。

    • 町田 より:

      >木挽町さん、ようこそ
      >>「使用前」と「使用後」 。
      なるほど、そういう感じもしますなぁ。
      でも、こういう年輪の重ね方もいいと思いますね。

      >>「変わっていくものの中の変わらないものを大切にしたい」
      その通りですよね。
      それを別の言葉でいえば、「個性」というのかなぁ。
      状況の変化に対応しつつ、変わらぬ個性を磨きつつ。
      年を取るということは、けっこうやるべきことが増えますね。
       

  3. Get より:

    今日は。
    又、拙コメントで失礼をしたようです。

    「あるブログには、作詞者名もありました。」
    で、以下に続けた文は彼のブログからの抜粋でして、私の胸中を述べたものではありません。
    他からの個人ブログ添付は御ブログにどうかんしらと思い抜粋しましたが、
    それに対しての説明足りずで、御ブログ、彼のブログ双方に申し訳ないことでした。
    ここまできましたので誤解を招いてしまった彼のブログを添付いたします。

    http://jyei.exblog.jp/10524351/

    • 町田 より:

      >Get さん、ようこそ
      わざわざご丁寧な修正メールをいただき、ありがとうございました。
      ご紹介いただいたブログ記事、かなり参考になりました。

      このサザンブリードというバンド、なかなかコアなファンがいるようですね。
      素晴らしいことだと思います。

      この曲、あれ以来けっこう聞いています。
      聞いていると、だんだん上手なバンドに思えてくる。
      面白いものですね。
       

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