浅野秀弘3世代バンド

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 キャンピングカー業界には、「プロ級」を名乗れるギタリストが多い。
 少なくとも、私の知っている限り、次の人たちは “業界3大ギタリスト” である。

 エアストリームジャパン 田中孝一 社長
 ボナンザ 比留間 武 社長
 ドリームエーティー 浅野秀弘 社長

 お年はそれぞれ60歳を超えていらっしゃるので、レパートリーは50年代~60年代ぐらいのギター曲が中心となるが、若い頃に受けた衝撃を今も胸に秘め、かつ練習を重ねているので、サウンドが違う。
 年季が入っていながら、音が “若い” のだ。
 艶やかさ、甘さ、軽快感などがうまくバランスされた絶妙な響きが生まれている。
 
 エアストリームジャパン田中孝一氏(↓)のレパートリーは、60年代にイギリスのポピュラーミュージック界をリードした「シャドウズ」。
 そのシャドウズの曲を中心に、田中氏はプロのメンバーも交えたザ・チャレンジャーズというバンドを結成し、リードギターリストとして絶妙の演奏を披露する。
 毎年3月に開かれる「バースディライブ」は、業界でも有名なコンサートになりつつある。

 ボナンザ比留間氏(↓)の得意なのは、カントリー・ウエスタンとハワイアン。
 彼の場合は、レパートリーの広さに加え、ギターとヴォーカルの両方を担当できるのが強み。
 コンサート会場で、比留間氏が歌うエルヴィス・プレスリーのバラードが始まると、それまで熱狂していた客が息を呑んで聞き惚れる。
 とにかく、声が甘い。
 この人も、会場の空気をロマンチックに染めていく名人だ。

 で、今回メインで紹介するのは、北海道・帯広市で「ドリームエーティー」というキャンピングカー製作会社を運営する浅野秀弘氏(63歳 ↓)。

 エアストリームの田中氏が、イギリスのシャドウズをひたすら愛しているのに対し、浅野氏が追求するのは、アメリカのベンチャーズ。
 中学生時代に聞いたザ・ベンチャーズのエレキサウンドに衝撃を受け、以来自らギターを手に取って、ベンチャーズサウンドの研究に50年を費やしたという。

 その情熱に、息子の幸秀氏(39歳 ↓)が感化され、父親のギターに合わせて、ベースを弾くようになる。
 
 
 
 さらには、祖父たちの “バンド遊び” に興味をおぼえたお孫さんの廣澤郁樹君(6歳 ↓)が、ドラムスを叩き出し、今では地元でも評判の「家族3世代バンド」として人気が高い。

 この3世代バンドの評判が耳に入り、浅野ファミリーは、NHKが企画したベンチャーズの日本公演を記録したドキュメント番組に出演した。

 番組名は『ザベンチャーズ・日本ツアーに密着 ~ 伝説のロックバンド・日本と歩んだ半世紀』(NHK総合)
 放映は、2015年9月21日(月) 7:00~8:00。
 
 私が観たものは、10月に入ってから再放送されたものだが、いやぁ、びっくり !!
 なんと浅野氏が、息子さんやお孫さんと一緒にベンチャーズがリハーサルしているステージに上がり、旧知の間柄のように挨拶を交わしているではないか。

 

 さらには、お孫さんがメインギタリストのドン・ウィルソンと握手を交わし、メンバーからドラムスのスティックをプレゼントされるところまで映っている。
 浅野さんには、イベント後の居酒屋での飲み会などに誘われることも多いのだが、こんな “有名人” であるとは思いもしなかった。

 その映像のあとに、浅野ファミリー3世代バンドの実演風景まで紹介される。
 血のつながった家族だけに、演奏の呼吸はぴったり。
 6歳の郁樹君が安定したドラミングを披露するシーンには圧倒される。


 
 
 ベンチャーズの “テケテケ” サウンドが日本の若者に衝撃を与えたのは1960年代の初期。
 すでに50年以上経った。
 その50年前のサウンドを、郁樹君のように、さも現在のヒット曲のように楽しんでいる少年がいるということが素晴らしい。
 良い音楽には、時代を超えて人を魅了する力があるということなのだろう。

 私も浅野秀弘氏とほぼ同世代なので、中学生時代に、やはりベンチャーズに接したが、同時代の音楽としてはビートルズの方に馴染んだ。
 それでも、あの当時、“ベンチャーズの衝撃” というものは、確かに存在した。

 たぶん、当時の若者がエレキギターを手に取って弾き始めたとき、ビートルズではなく、ベンチャーズからスタートした人が多かったのではなかろうか。
 
 ベンチャーズのエレキ音は、新しい時代の「テクノロジー」を感じさせたのである。
 あの ♪ テケテケテケテケテケテケテケテケ …… というサウンドは、音楽である以上に、異国のスポーツカーのエキゾーストノートであり、そのエンジンのカムを駆動するタペット音であった。
 さらには、そういう車に乗って都会から郊外へ向かうときの風切り音でもあったのだ。
 はっきり言って、「サーフボードを車に積んで海に行くぜぇー !! 」的な “遊び心” を喚起するのは、ビートルズよりもベンチャーズの方だった。

 60年代当時の若者を熱狂させたベンチャーズ。
 結成当時のメンバーは、ドン・ウィルソンただ一人。
 そのドン・ウィルソンも82歳となり、この2015年の日本ツァーを最後に、ステージ公演を引退するという。

 しかし、その音楽は、浅野家のお孫さんの郁樹君のような、まだ6歳の少年にも受け継がれていく。
 ベンチャーズ偉大なり !


 
 
関連記事 「ドリームエーティー Walk 2 typeC」

関連記事 「バンコンのナローボディは激戦区」

参考記事 「エアストリームジャパン田中社長のバースデイ ライブ2015」

参考記事 「ボナンザ・タコス・ケイワークス合同キャンプ」

 
 

カテゴリー: 音楽   パーマリンク

浅野秀弘3世代バンド への2件のコメント

  1. スパンキー より:

    奇遇です。時代を遡って聴いているうちに、
    やはり私も最近はベンチャーズなんですから…

    「十番街の殺人」はいま聴いても古びてなんかいない。
    メロディラインとギターの音色のマッチングがいいですねぇ。

    小学生のときに聴いたあのインパクト。
    やはり私の原点もこのあたりかな?

    上のイベントは参加させて頂きます!

    • 町田 より:

      >スパンキーさん、ようこそ
      そうですかぁ !
      その気持ち、よく分かりますね。
      やっぱりベンチャーズは、自分にとっても、いまだに “青春の音” なんですね。
      ラジオではじめて聞いたとき、「あ、新しい時代に自分は立ち会っている」と思いましたもの。
      その感覚は、いまだに胸のどこかに残っています。

      「10番街の殺人」、「パイプライン」、「ウォーク・ドント・ラン」、「ダイアモンドヘッド」 … 。
      どれも、あの時代の空気を伝える名曲でした。
      けっこうサーフィンをテーマにした曲が多かったけれど、ビーチボーイズが西海岸の「風」の匂いを感じさせる曲が多かったのに比べ、ベンチャーズは「波」の動きを感じさせましたね。
       

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