ニートRV「ウィネベーゴ・トレンド」

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 先週開かれた「お台場キャンピングカーフェア2015」の会場で、ニートRVが導入したウィネベーゴ社の「トレンド」が出展された。

 このブログでも何回か紹介したこともあり、この9月にはすでに同社の展示場で披露されていた車であるにもかかわらず、実物をこの目で見たのは、当日がはじめてだった。

 いやぁ、お台場で接したトレンドは、あとあとまで記憶に残るような、あっと驚くほどの圧倒的な存在感で、あと戻りできなくなってしまった。

 何がすごいかというと、ヨーロッパ車だとかアメ車だとかいう生産国の開発条件を超えた「21世紀後期型モーターホーム」の姿が見えたことだ。


 

 まず、ベースシャシーの威容に目を奪われる。
 フィアット・デュカトをベースとしながらも、エンジンもミッションもアメリカでまったく新しいユニットに換装された「クライスラー・ラム・プロマスター3500」は、アメ車特有の力動感と、欧州車の優美さを兼ね備えた近未来のフォルムを実現している。

 欧州のフィアットは、モデルチェンジを受けて、フロントマスクが穏やかな表情に生まれ変わった。
 しかし、プロマスターは、モデルチェンジ前の精悍なフィアットの顔つきを維持しており、アメリカ大陸の広大な荒野を驀進していくようなワイルドさがあって、私は好きだ。


 

 一歩車内に足を踏み入れると、そこには絶妙なデザインセンスに裏打ちされた新感覚のインテリアが待ち受けていた。

 ヨーロッパ車?
 いや、違う。
 やっぱりアメ車?
 …… でもない。

 運転席が回転して、リビングと向き合うスタイルは、レイアウト的にはヨーロッパ車のまんまである。 
 しかし、欧州モーターホームの場合は、回転したフロントシートとテーブルをはさんでセカンドシートが向かい合うものがほとんど。
 なのに、この23Bというレイアウトでは、回転するフロントシートの後ろに、しっかりと対面ダイネットとサイドソファーが設定されている。(セカンドシートと向き合う23Lというレイアウトもある)

 トレンド23Bでは、まず、その空間造形の玄妙さに目を奪われる。
 スペース効率よりも、利便性と居住空間を優先したレイアウト。
 そこがアメリカ的。
 その鷹揚(おうよう)さが、なんともいえない、リラックスした気分にさせてくれる。


   
  
 特筆すべきところは、フロント部の家具構成と、リヤ部分の家具構成がそれぞれ異なるテイストを表現しているところだ。

 
 運転席からダイネットまでの空間は、プラスチック家具を多用した工業製品的な緻密さが際立つ。
 オーバーヘッドコンソールの扉などは、まるで航空機の棚を思わせる。
 どちらかというと、乗用車っぽい無機質な感じだが、そこがスマート。
 合理性をとことん追求したような精度の高さが伝わってきて、それがこの車のビジュアル的な信頼度を高めることに貢献している。


 
 
 ところがである。
 身体を反転させて、リヤ側を眺めてみる。
 すると、そこには、ナチュラルな木目製の家具に彩られた伝統的なアメリカンモーターホームの姿が浮かび上がっている。


 
 
 でも、
 「後ろと前が違うんじゃん !」
 という違和感はまったくない。

 工業製品的なクールさから木工家具の温かさへと、家具デザインがグラーデーションのように移行しているので、指摘されないと気づかないほどだ。
 しかも木工家具には、つやつやしたハイグロス塗装が施されているため、その光沢の人工性が、フロント部の人工性と違和感なく融合し、手作りモーターホーム的なタッチと、工業製品の乗用車的感覚が見事に両立している。

 ニートRVの猪俣慶喜常務の説明によると、フロント部にプラスチック製品を多用しているのは、走行安定性を追求した結果だという。
 つまり、家具精度を高めて剛性を確保するという狙いがあってのことだとか。

 また、前側に木工家具を使うことを避けたのは、運転中にきしみ音を発生させる要素を完全に断つという配慮があったから、ということだった。

 いやぁ、まぁなんと計算され尽くした室内設計であることか。
 こういうデザインセンスは、これまでのアメ車にも、もちろんヨーロッパ車にもないものだ。


 
 
 キッチンは、さすがにアメ車的な広さを実現している。
 シンクの深さも確保されていて、実用的。
 面白いのはコンロ周りの形状。
 微妙なアールが施されていて、ちょっとアートしている。
 だが、この “アート” は、シンクほどの実用性が感じられない。
 それでも、アメリカ的なユーモアが漂っていて、ほほえましい気分になる。


 
 
 冷蔵庫が大きいことも、アメ車の特徴が表れているところだ。
 容量が大きいだけでなく、冷凍庫付き。
 冷凍庫があれば、旅行前に家で調理をすませた食材を保存したまま、旅先で解凍して味わうこともできる。
 外食に頼らず、家庭料理で健康管理をしているような人には必需品。


 
 
 トイレ・シャワー室が充実しているのも、アメリカンモーターホームの良さの一つ。
 シャワーパンも備えた本格的なシャワースペースを見ると、まるで街中の小さなホテルの部屋でもとった気分にならないか?
 国内旅行では、シャワーを使うケースが極端に低いといわれているが、このようなシャワー室を見せつけられると、やはり風呂にありつけない夜は使ってみたくなる。


  
 
 総評
 これは、次の時代からすべり降りてきたモーターホームの未来形である。
 未来の地球では、ヨーロッパでもアメリカでもグローバリズムが進行し、お互いの文化格差も縮まっているだろう。
 そういう時代に作られるモーターホームは、どこの世界でも、みなこのようなスタイルになっているかもしれない。
  
 

 
 
「トレンド」WEB情報 (↓)
http://www.neatrv.com/wb16/16trend-top.htm

 

関連記事 「米国ウィネベーゴ社の『トレンド』上陸間近


参考記事 「Winnebago Micro Minnie(マイクロミニ―)」

参考記事 「Winnebago Aspect 27D(アスペクト27D)」
 
 

カテゴリー: campingcar   パーマリンク

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