バンレボ「VR470」

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バンレボリューションは、バンの何を「革命」したのか?
 
 
 「バンレボ」とは、「Van Revolution」。
 すなわち、“バン革命”。
 
 それは「バンテック新潟」の代表的なバンコンVRシリーズにつけられたブランド名であり、同時に、同社の社名としての機能も果たしている。

 もちろん登記上の社名は「株式会社バンテック新潟」であることには変わりがない。
 しかし、現在は、会社の看板や広告展開においても「Van Revo」が前面に打ち出されており、ユーザーの間にも「バンレボ」という言葉が広く認知されるようになった。
 
   
▼ VR470 type1(ハイエース標準ボディ)

     
 
 「バンレボ」というネーミングを社名にまで掲げたバンテック新潟の狙いは何だったのか。また、そのきっかけを作った「バンレボ」というバンコンシリーズは、どういう車なのか。同社の代表を務める市村俊樹社長(写真下)に、お話をうかがうことにした。
  
 

  
  
すべては「ホース」というバンコンが原点
 
【町田】 まず最初に、御社が「バンテック新潟」という社名を名乗ったのは、今のバンテックセールスさんの代理店としてスタートしたということなんですか?
【市村】 そうです。今でもバンテックさんの車両は、うちの主力商品ですけれど、きっかけは、バンテックさんから依頼をいただいて、そのバンコンの一部を製作したことだったんです。
 そこからスタートして、私たちの会社そのものは、今年で25周年になります。

【町田】 オリジナルを手掛けるようになったのは、いつ頃から?
【市村】 22年ぐらい前に「ホース」という車を作ってからですね。
【町田】 知ってます。ロールーフで、フローリングの床に掘りごたつを設けたユニークな車でしたね。
 あのアイデアは、どこから生まれたんですか?

【市村】 やっぱり、バンテックさんのバンコンとも競合することなく、他社さんも手掛けていないものを狙ったんですね。 
 というのは、当社はバンテックさんの地域代理店として、新潟、富山、石川などをテリトリーとしていたんですけど、ご存知のように豪雪地帯ですから、12月から2月ぐらいまでの雪が積もる季節になると、思うように車も売れないんですよ(笑)。
 そこで、冬は雪のない地域でも売れるような自社のオリジナルも必要なんじゃないか? … ということになって、ホースを考えたんですね。

【町田】 あの車が、やはりバンレボさんの原点なのかな。掘りごたつの延長から、後の「クエスト」なども生まれるようになったのでしょうし、ロールーフは、今のVR470につながりますよね。

【市村】 そうなんです。ホースからはいろいろなバリエーションが生まれまして、グランドハイエースをベースにした「グランドホース」などはけっこう売れたんですよ。
 それで、うちもビルダーとしての体裁が整ってきたんですね。
 
 
▼ グランドホース・カーゴ(2001年)

 
 
昔はキャンピングカーとして認められなかった
4ナンバーキャンパー

【町田】 「バンレボ」 … つまりバンレボリューションというネーミングを考えられたきっかけは、どんなところにあったのでしょうか?

【市村】 現在、うちが「バンレボシリーズ」としてラインナップしている車は、ハイエースの標準ボディからスーパーロングまで。ルーフもロールーフからポップアップ、ハイルーフと非常に種類が多いんですね。
 それに加え、ハイエースのほかに日産NV350キャラバンも用意しています。
 しかし、それらの中軸となっているのが、「VR470」という4ナンバー登録の標準ボディなんですよ。
 
  
▼ VR470 日産NV350キャラバン

  
  
【町田】 確かに、ここ最近、バンコンをつくってらっしゃるビルダーさんの多くが、スパーロング以上にナローボディの方に力を入れてきましたね。

【市村】 ええ。その先駆けとなったのが当社であるという自負もあるのですが、10年ぐらい前、それこそハイエースの200系が出た当初は、うちの車など「キャンピングカーじゃない」と言われていたんですね(笑)。
 「ボディの狭い標準ボディだし、しかも貨物登録の4ナンバー。キャンピング架装も十分でない車がキャンピングカーの名を語れるの?」
 そんな目でみる業者さんもいらっしゃいましたし、お客さんでも、「この車には何も付いていないね」と、イベント会場で素通りされる方もいらっしゃいました。

【町田】 でもそれが、今や時代のニーズの最先端にいると … 。
【市村】 面白いものですね(笑)。ただ、「キャンピングカーとして認められない」と言われた10年ぐらい前から、実は、将来はこの手の車が市場の一角に食い込んで市民権を得るという予感は十分にありましたし、また、気合を込めてそれを目指そうという気持ちもあったんですね。

【町田】 つまり、「革命を起こすぞ !」と?
【市村】 そうなんです。VANの革命を起こしてみせるぞ、とね(笑)。
 
 
▼ VR470のカーゴスペース

  
  
車中泊ブームも後押し

【町田】 このような、ある意味でシンプルなキャンパーが将来はマーケットを広げるだろうという “読み” は、どこからきたんですか?

【市村】 ひとつは、車中泊ブームが生まれたことでしょうね。つまり、普通の乗用車やミニバンに乗っていらっしゃっる方が、シートを倒して毛布にくるまって寝るという現象が起き始めたからでしょう。
 そういう方々からは、「本格的なキャンピングカーまで要らないけど、フルフラットになるベッドは欲しい」という声があがっていたんです。
 そのあたりから、うちの車が注目され始めたという経緯はあると思います。

【町田】 車中泊がブームになり始めて、7~8年ぐらい経ちますかね。
【市村】 そうですね。車中泊そのものは昔からありましたけれど、今のようなブームになったのは、それぐらいからでしょうか。
 それまでは、車の中で寝るというのは、あくまでも緊急避難的なもので、それ自体を楽しむという風潮は生まれていませんでしたね。
 
 
▼ VR470の2段ベッド。最大で大人5人の就寝が可能

 
 
【町田】 車中泊がブームになってきたのは、どういう理由からなんでしょうね。

【市村】 「景気が悪くなって節約ブームが起きた」という見方が多いようですが、それだけではないと思います。今のブームは、宿泊代を節約するというよりも、車中泊そのものが面白いという人が増えた結果だと思うんですよ。
 つまり、車中泊が、気軽で自由な新しい旅のスタイルになったということなんでしょうね。
 
【町田】 2009年ぐらいに「高速道路の上限1,000円乗り放題」という制度ができましたよね。今はなくなりましたけれど。
 そのときに、ドライブする人たちの間で、「よし、1,000円で行けるところまで行こう !」という長距離ドライブの機運が生まれて、その結果、車中泊ブームが起こったという人もいますけれど。

【市村】 それは当たっているかもしれませんね。キャンピングカーにおいても、昔はキャンプ場でテントキャンプをしていた人たちが、テントの設営・撤収の面倒さを免れるためにキャンピングカーを買ったというケースが目立ったんです。
 しかし、車中泊ブームの少し前あたりから、普通の観光地を回るときの足としてキャンピングカーを使う人の方がだんだん増えてきたんですね。

【町田】 その車中泊ブームに乗って、この4ナンバー登録のシンプルなキャンパーが注目を浴びてきたということなんでしょうか?
【市村】 それもありますけれど、あとは車庫事情ですね。私たちのVRシリーズでも、特に470がダントツ人気なんですが、これは、全長がまさに4.7m弱。幅も1.7m弱。それに高さが1.98mという標準ボディの標準ルーフを採用していますから、だいたいどこの駐車場にも収まるんです。
  
  
1台で何にでも使える万能車

【町田】 それと、ボディが小さいと、女性が運転するのも楽だということもありますね。
【市村】 そうなんです。実際にVR470がどういう使われ方をしているかというと、まず奥様の買い物、それからお子様の送迎。もちろん旦那さんが通勤などに使うこともありますし、休日は旅行やキャンプに使える。もちろんトランスポーターとしての機能も十分に備えた車ですから、スポーツギヤを積んで海にでも山にでも行ける。
 
 
▼ 遊びのギヤをたくさん積めるVR470

  
 
【町田】 オールラウンドに使える “万能バンコン” というわけですね。

【市村】 ええ。特に若い人たちの場合は、遊びのギヤとして使われるケースが多いですね。この車のフロアにはタイダウンフックも設けてあるし、天井にはフックを備えたガレージバーもありますから、バイクや自転車も楽に固定できます。
 オプションなんですが、ロングスライドレールを付けたバタフライシート(REVOシート)を設けたタイプ(写真下)も用意していますから、それを設定した車種では、カーゴスペースをさらに広げることもできます。そこを評価されてくださる方が多いんですよ。
  
 

  
 
【町田】 内外装のデザインセンスがなかなかスポーティーなので、見るからに若者向けですね。

【市村】 おかげさまで、「カッコいい」と言ってくださる若いお客様は確かに多いです(笑)。
 でも、最近はシニアのお客様も増えているんですよ。それも意外なことに、キャブコンに乗っていらっしゃった方とか。
 要するに、年をとってくると、キャブコンを扱うのが面倒になってくるというんですね。それに、いろいろな装備が付いていたけど、けっきょく使わない物も多かったと。
 そうなると、「まっ平なベッドがあって、荷物が積めれば十分だ」とおっしゃるわけです。
  
    

  
  
車庫や駐車場を選ばないサイズが人気の秘密

【町田】 そういう方には、運転もバンコンの方が楽なんでしょうね。

【市村】 そうおっしゃる方は多いですね。特にハイエースならば、走行性能も安全性も折り紙つきですからね。車としての骨格もしっかりしているし、長く使っても壊れない。それに長時間運転しても疲労が少ない。
 うちとしては、ハイエースのほかにNV350キャラバンも用意しているんですが、こちらもハイエースと並んで、よく出るようになりました。細かい違いはいろいろあるんですが、基本的には同じです。
 やっぱり、キャンピングカーも自動車ですから、室内のゆとりも大事ですけれど、ハンドルを握っているときの安心感とか快適性も大事だと思うんですよ。そこを満たしているのがバンコンですね。
 
 
▼ VR470のダイネット展開

  
 
【町田】 バンレボさんのVR470シリーズでは、8ナンバー登録になるハイルーフやポップアップルーフも用意されていますよね。それでも4ナンバーの標準ルーフの方が人気があるんですか?

【市村】 やっぱり車庫事情でしょうね。車高が2mを超えてしまうと車庫に入らないというお客さんには、もうこっちの方しか選択肢がありませんから。
 それに全高が2m以下ならば、ショッピングセンターなどの地下駐車場にも難なく入りますし。
 
 
4ナンバーは車検が面倒?

【町田】 ただ、4ナンバーの場合、車検のことを考えると、2回目以降は1年車検になっちゃいますよね。それが面倒だというお客様はいらっしゃいませんか?

【市村】 確かにいらっしゃいます。ただ、考え方なんですよ。税金だって1年分しか払わなくてもいいわけですから、その分負担も軽くなる。
 それに、1年ごとに車検を受けるというのは、実は車のコンディションを維持するには最適なんですね。
 確かに、最近の車は壊れにくくなっているので、乗用車の場合はついつい車検が来るまで放置しがちになりますけど、だからこそ逆に、バッテリーが上がってエンジンがかからないとか、バーストの危険が出てくるくらいタイヤの空気圧が減っていたなどというマイナートラブルが多くなってしまうんですね。 

【町田】 本来は、1年ごとの定期点検が義務づけられているわけですものね。
【市村】 そうなんです。受けないからといって罰則規定はないですけれど、法定1年点検というのは、道路運送車両法の48条にも明記されていることなんですね。
 つまり、「1年車検」というのは、「法定1年点検」だと思ってくださるといいんですよ。
 そう説明すると、皆さんたいてい納得してくれますね。1年ごとに車の調子を見ていた方が、ぜったい安全だし、安心できますから。
 
 
▼ VR470の段違い2段ベッドは左右のキャビネットにもすっきり収容可能

  
 
認証工場を持つことでユーザーに安全と安心を

【町田】 バンレボさんの場合は、自社でユーザーさんの車検も受けられるのですか?
【市村】 はい。うちは自社内に車検対応の認証工場を持っていますから、そのへんは自信を持って、「車検ならうちに持ち込んでください」といえます。

【町田】 キャンピングカービルダーさんで認証工場の資格まで持っているところというのは、まだそう多くはないでしょうね。

【市村】 整備した後に、けっきょくは陸運局に持っていって検査を受けなければなりませんから、認証工場までなくてもユーザーさんの車検は受けられるんですよ。
 それに、工場まで持つとなると、多少の設備投資も必要になりますし、整備士免許を持ったスタッフも必要になりますからね。
 でも、キャンピングカー屋もけっきょくは、「車」を売っているわけですから、たとえば、お客様から「ブレーキが様子がおかしい」と言われたときに、「そっちはベース車の部分だから整備工場かディーラーに行ってください」というのはおかしいと思うんですね。
 やっぱりベース車の不調に対しても、自社で責任を持って対応しなければならないと自分では思ってます。

【町田】 それに、ユーザーとしてもベース車の部分と架装部分の両方が同時に見てもらえるというのは、やっぱり心強いですよね。
 架装部分のトラブルといっても、最近のキャンピングカーの場合はベース車の不調からくるものもあったりするから、両方見てもらえるところに車を預ける方が安心できますものね。

【市村】 そうなんです。うちとしても、そういう「安心を売っていけるショップ」として、今よりさらにハイレベルなものを目指していきたいですね。
  
  
バンレボHP(↓)
http://www.vantech-niigata.com/
 
 
参考記事 「バンレボ『クエスト』」(2013年情報)
 
 

カテゴリー: campingcar   パーマリンク

バンレボ「VR470」 への2件のコメント

  1. アレハンドロ より:

    いつも楽しく拝見いたしております。
    今回、バンテック新潟さんの特集記事を拝見して感じたのは、豪雪地帯のビルダーさんはやっぱり他とは違うんだなぁ、ということでした。
    同じ新潟に拠点を置くカスタムセレクトさんの社長のブログで、
    「ハイルーフではないバンコンでキャンピングカー制作するとき、一般的な手法として床下を掘り下げて室内高を稼ぐ方法がありますが、我々がその手法をとらない理由として、新潟のような豪雪地帯の冬場は道路状況が夏場とは一転して過酷なものとなり、深い轍を走った際に掘り下げた床が閊えて走行不能になったり、道路上にふんだんに撒かれた塩化カルシウムが主成分の融雪剤によって加工した部分から腐食が一層進行してしまう懸念が非常に強いため、あえて別な手法(貨物車や乗用車として登録)で作成しているのです」
    というのを読んだことがあります。同じ雪国で生活する者として非常に共感できるうえに、社長さんの「ぜひとも長く乗り続けてほしい」という思いが伝わってくる一文でした。ただ、この掘りゴタツ手法が同じ雪国であるバンテック新潟さんが発案したというのは意外ではありましたが(笑)

    最近ハイエースの貨物車ベースで稀に見受けられる乗用車ナンバー化という手法をバンテック新潟さんが採用しない理由もこの記事で理解できたような気がします。確かに年1回の車検だと、手間はかかるが安心ではありますよね。

    • 町田 より:

      >アレハンドロさん、ようこそ
      おっしゃるように、豪雪地帯のビルダーさんは、気象的なハンディを克服する必要性もあって、他のエリアで活躍されるビルダーさんとは一味違う工夫をされている方々が多いように感じます。
      カスタムセレクトさんの “床下掘り下げ” に対する考え方なども、まさに雪国の走行環境を考慮してなされた発言であると思いました。

      昔、カトーモーターの加藤社長にお話をうかがったとき、「雪国ではキャンピングカーの断熱など当たり前すぎて、さほど問題にしたことがなかったが、全国のショーを回るようになって、“断熱” がセールスポイントになるんだということに気づいて驚いた」とおっしゃっていたことが印象に残っています。

      ここに紹介させたいただいたバンレボさんも、雪国で車を開発されてきただけあって、「キャンピングカーのいろいろな走行条件を試すときに、雪道という条件を日常的に知っていることが、他の地域のビルダーさんよりは多少の強みかな … 」とおっしゃっていました。

      皆さん、それぞれの固有の体験を生かしながら、一生懸命良い車作りを目指して奮闘されているんだな、… とつくづく思います。
       

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