新年は散歩から

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 早いもので、年が明けて、もう4日。
 元日から仕事に取り掛かろうと思いつつも、いつものように、ついつい “食っちゃ寝” の正月になった。
 
 しかし、関東地方は連日晴天に恵まれたので、散歩にはよく出かけた。
 普段なら、自転車を漕いで買い物に行くところでも、エッサエッサと歩く。
 
 たぶんに「健康」を意識してのことだったが、自転車に乗らずに、歩くことによって、流れる景色が変わることを発見した。

 “発見” などというのも大げさだが、人間の感覚というのは、移動する速度によって変容することを改めて感じた。
 
 自動車や自転車で街を流していると、目の焦点が遠くに結ばれる。
 そうしないと、走行中の安全が確保できないからだが、歩く速度で移動すると、近距離の風景が視野に収まってくる。

 すると、
 「あ、この街の表通りは今風だけど、奥の路地には “昭和” が残ってるな」

 「おぉ、この居酒屋のドアは、引き戸だぞ。わざと自動ドアにしていないんだな。風情をかもしだすためか?」

 「インド料理店の看板に描かれた動物はゾウだ。あれは確かガネーシャとかいう神さまだったかな。インド人は神さまが好きなんだな」

 …… などと、日頃意識しないものが視界に飛び込んできて、思考回路が活発化してくる。

 人類が、徒歩以外の移動手段を手に入れたのは、案外新しい。
 蒸気機関やら自動車などというのは、たかだか200年程度。
 それ以前の騎乗や馬車の歴史などといっても、せいぜい6千年くらい。
 
 人類は、400万年から500万年ぐらいの間、ずっと徒歩で移動していたわけで、いわば我々の「移動のリズム」というのは、その間につちかわれてきたに違いなく、われわれの “現状認識” というのは、そのときの「徒歩の身体感覚」がベースになっている。

 「いいアイデア」というのは、よく散歩中にひらめくと言われている。
 作家やデザイナーのなかには、ネタに困ると、とりあえず仕事場を離れて、散歩に出るという人たちがいる。

 散歩のリズムが、脳の動きを活性化させるという効果もあるのかもしれないが、散歩上の何気ない発見が、心の奥に格納された “引き出し” を開けるのかもしれない。

 京都市左京区には、「哲学者の小径(こみち)」といわれる歩道があり、西田幾多郎や田辺元といった哲学者たちが、その道を歩きながら思索を練ったといわれている。

 我々の仕事のリズムは、自動車や電車、バスでの移動をベースにして成り立ってきたけれど、たまには歩くことで、世界を違った位相から眺めることもできるかもしれない。  

カテゴリー: ヨタ話   パーマリンク

新年は散歩から への2件のコメント

  1. ようこ より:

    町田さ~ん

    遅くなりましたけど、明けましておめでとうございます。
    今年もどうぞ宜しくう ♪
    いやもう、 暮れの忙しい時に変形性股間節症になって
    しまい三週間も床を出たり入ったりしていました。

    お正月休みのお散歩、違った角度から目に入る事物に
    新春脳内リフレッシュ ?
    歩けば愉しい発見ありですね。

    風景は全体を俯瞰して眺める、それはそれで素敵なのだけど
    町は色々な細部から成り立っているのね。
    10年程前から写真を撮るようになったのですが
    草花を至近距離から写したりして 隠れていた小虫を
    発見したりしてちょっと驚いたり。

    車の助手席にいて『あっ ちょっと、 あれ 面白そう』と
    思うものを見つける、だけど運転者は止まりたくな~い
    運転する人は何故か先を急ぎ 車を止めて後戻りを嫌う
    『そんな急には止まれないよ』とか云うけどちょっと違う
    アクセルを踏んでると止まりたく無いのだと思う。

    町田さんなら 止めてくれそう

    ダンスはともかく あのF○○k U → forget u になってて笑ったの。
    https://www.youtube.com/watch?v=aYeVy691mh0

    • 町田 より:

      ようこ さん、ようこそ
      こちらこそ、返信が遅くなり、申し訳ございません。
      本年も、どうかよろしくお願い申し上げます。

      その後体調の方はいかがなのでしょう?
      快方に向かわれるよう、お祈り申し上げます。

      確かに、車を運転していると、なかなか止まる機会を作るのが難しいということはありますね。
      ドライバーの性(さが)なのでしょうか。
      アクセルを踏んでいくと、アドレナリンが噴出して快感が増幅しますけれど、ブレーキで減速していくと気分が萎えますものね。

      乗り物に乗るときの人間の生理と、歩くときの人間の生理はどこか違うように思います。

      リンクを貼ってくださったYOU TUBE、面白いですね。
      やっぱり、アメリカの音楽文化は豊かですね。
       

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