レンタルキャンピングカーの賢い楽しみ方

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車に泊る旅をお得に

キャンピングカー、レンタル活用術
(日経新聞 オフナビより) 
 
 
 レンタルキャンピングカーサービスに力を入れている会社が増えてきた。
 その理由の一つには、近年のキャンピングカー人気の上昇により、キャンピングカーに関心を持つ人々が増えてきたことへの対応が挙げられる。

 また、増加の一途をたどる外国人観光客たちから、「日本のキャンピングカーを借りて観光地を回りたい」という要望が高まってきたことも、業界の動きを活発化させた要因になっている。


 
 
100社400台のレンタルキャンピングカーが活躍中

 では、レンタルキャンピングカー業務に従事している会社というのは、いま全国に何社ぐらいあるのだろうか。
 インターネットのWEBページで、「レンタルキャンピングカーネット」(http://www.rental-camper.jp/)というキャンピングカーレンタル情報を一元管理しているアイビル株式会社(東京・渋谷区)の川田智志代表によると、レンタル事業が急激に拡大したのは、ここ1~2年であるという。
 
 現在この業務に携わっている事業者数は、大小合わせておよそ100社(稼働台数は約400台)。
 “同ネット” では、そのうちの8割に当たる約80社の最新情報を把握し、それをWEB上で公開している。

 紹介されているレンタルキャンピングカー会社は、北海道から沖縄、さらには海外に至るまでエリア別に分けられ、各営業所の名称、連絡先、扱い車種、予約状況などが一目で把握できるようになっている。
  
 同ネットの川田代表は語る。

 「業者さんが1~2の間に一気に増えたのは、近い将来キャンピングカー事業が急速に伸びそうだという読みがあったからでしょう。
 キャンピングカーマーケットが広がれば、キャンピングカーとはどんなものなのか、お試しで乗ってみたいという顧客層も急増するはず。そう判断された業者さんがこの業界に参入されるようになりました」

 しかし、レンタルキャンピングカーを扱う業者数が増えたといっても、まだ突出した存在が現れていない。
 そのため、「今なら当社が真剣に取り組めば、業界のトップを取れるかもしれない」と旺盛な意欲をみせる業者さんが多く、「それが業界全体を活性化させている」と川田さん。
 
 
利用者の人数が増えれば、料金に割安感も生まれる

 では、これらの事業者が貸し出すキャンピングカーの利用料金は、はたしてどれくらいが相場なのだろうか。

 料金体系は、会社によって微妙に異なるが、おおまかなところをいえば、平日の場合、バンコン(ワンボックスカーベースのキャンピングカー)でだいたい1日(24時間)15,000円。キャブコン(トラックシャシーにキャビンを架装した本格的キャンピングカー)で、20,000円程度。

▼ バンコン型キャンピングカー外形

▼ バンコン型キャンピングカー室内

 土日になると料金も多少上がり、バンコンで20,000円、キャブコンで25,000円。
 さらにGWやお盆のようなハイシーズンになると、レンタル料もピークを極め、1台1日30,000円ぐらいまでに上昇するという。

 これが高いか安いかは、借りる人の意識によって変わるだろうが、料金は1台あたりで換算されるので、家族や友人など同乗者が増えれば “割安感” も生まれる。
 キャブコンだと5人乗車/5人就寝ぐらいのキャパシティは十分にあるので、トップシーズンで30,000円払ったとしても、一人頭6,000円の負担ですむことになる。

▼ キャブコン型キャンピングカー外形

▼ キャブコン型キャンピングカー室内

 インバウンドの利用者が増えてきたのも、「日本のホテル代は高いが、人数を揃えてレンタルキャンピングカーを借りれば、一人分の負担は軽くなる」という認知が広まってきたからだという。
 
 
多用途に使えるレンタルキャンピングカー

 では、レンタルキャンピングカーを借りる顧客層は、どういう人たちによって占められているのだろうか。

 北海道から九州まで全国5ヵ所のキャンピングカーレンタル拠点を持っているナッツRV(本社=福岡県・遠賀町)の荒木賢治代表によると、「中心となるのはファミリーキャンプや家族旅行だが、近年新しい需要がどんどん増えている」とも。

 「レンタルキャンピングカーの需要は、今や観光旅行やキャンプに限らなくなってきました。学校の子供会やPTAの集まり、学生のクラブ活動時の地方遠征にも使われ始めています。そのようなスポーツイベントでは荷物も積めるし、更衣室にもなる。
 また、キャンピングカーは災害時の緊急宿泊施設や、救援活動のサポート車としての機能も持っています。
 そのような認知が広まってきたため、ここ最近レンタルキャンピングカーの使い道が非常に幅広くなってきました」
 と同代表は語る。
 
 
地方のコンサートめぐりや早朝ゴルフに使うケースも急増

 前述した「レンタルキャンピングカーネット」の川田代表も、利用者層が広がってきたことを実感している。

 これまでの家族旅行や家族キャンプの利用に加え、最近では、地方で開かれるアイドルグループのコンサートを楽しむために、女性だけでキャンピングカーを借りるというケースも出てきたという。
 アイドルグループの地方コンサートなどになると、会場近くのホテルがすべて埋まることも珍しくはない。
 そういうとき、仲良しの女子グループだけが集まってレンタルキャンピングカーで会場近くまで行き、車内でくつろぎながら開演を待つという例も。

▼ アイドルグループの地方コンサート見学でレンタル車を活用した女性たち(画像提供=レンタルキャンピングカーネット)

 また、男性同士の集まりで多いのは、ゴルフ旅行。
 4~5人のゴルフ仲間が集まり、レンタルキャンピングカーを利用して前日の夜にゴルフ場の駐車場に到着。そこで宴会を開き、翌日の早朝からコースを回る。
 料金は頭割りになるので、結局ホテルを予約するよりも安くなる。
 
 さらに、レンタルキャンピングカーを芸能活動やスポーツ系ビジネスのツールとして使う例も増えていると、川田代表は続ける。
 昔から芸能活動でよくみられたのは、タレントや俳優が地方公演やドラマのロケで使うケース。
 宿とロケ地の間を往復する手間やコストを省くために、ロケ現場にレンタルキャンピングカーを置き、更衣室、休憩室、打ち合わせ室、仮眠室として使うというもの。

▼ レンタルキャンピングカーを使うタレントのフランチェスカさん(画像提供=レンタルキャンピングカーネット)

 スポーツ系ビジネスで多いのは、プロゴルファーがレンタルキャンピングカーを生活の拠点にしてツアーを回るというケースで、その場合は、1ヵ月ぐらいの長期貸し出しになることも珍しくない。

 また、工事現場の視察・巡回などに活用するという需要も増えてきた。
 地方の工事現場では、労働に従事するスタッフのためにプレハブ建築等を用意したりすることもあるが、その工事の進捗状況を視察する管理者やクライアントが宿泊・休憩する場所までは確保されないことが多い。
 そういうときに、コンロ、水道設備、トイレ、冷蔵庫といった車内環境を維持し、ゆったりと寝られるベッドが用意されているレンタルキャンピングカーは重宝されている。 
 
 
レンタルキャンピングカーで使える装備とは
 
 このようにレンタルキャンピングカーは非常に多用途に使えることが認知されてきたが、その装備内容や使い勝手は会社によって異なる。

 関東圏を中心に、全国で6ヵ所のレンタルキャンピングカー営業所を展開している東和モータース販売(本社=東京・杉並)の稲葉弘幸代表によると、自社のレンタル用キャンピングカーはできるだけシンプルな作りにしているという。
 その理由は、キャンピングカーに慣れない利用者の場合、装備が複雑になると使いこなせないことが多く、利用者の負担になるばかりか故障やトラブルの原因になりかねないからだという。
   
 そのため、同社が貸し出すキャブコン型キャンピングカーの場合、サイドオーニングやトイレなどが省かれている。
 サイドオーニングというのは、ボディサイドの入り口上に取り付けられた日除け、雨除け用タープのことだが、これは突風に煽られてめくれあがったりすることも多く、慣れた人でないと扱いきれない。

▼ サイドオーニング

 またトイレは、日本を旅する限り、高速道路ではSA・PA、一般道では道の駅、コンビニなどに整備されているので、それほど必要ではないだろうという判断。さらに、トイレ使用後の処理も利用者がやらなければならないとなると、大半の利用者はトイレのない車両で満足するという。
 それ以外の水道設備、冷蔵庫、コンロ、FFヒーターなどは完備しているので、基本的なキャンピングカーライフは充足させることができる。

 このように、装備の一部を省いたレンタルキャンピングカーをメインにしている会社がある一方、フル装備を売りにする業者もある。
 「扱い方が面倒だとしても、装備内容が充実してこそキャンピングカーの快適さが享受できる」
 という判断により、不慣れな利用者による多少の装備品トラブルには目をつぶり、フル装備で貸し出す業者もある。

 「レンタルキャンピングカーネット」の川田代表によると、最近はキャンピングカーオーナーが個人で営業しているような小さなレンタル会社も増えてきており、そういう業者が貸し出すものになるとフル装備の車両も珍しくないそうだ。
 逆に、営業拠点を多く持ち、貸し出し台数も多い大手会社の場合は、装備類をシンプルにする傾向が目立つとも。
 
 
キャンピングカーの運転で気をつけなければならないこと
 
 では、キャンピングカーに慣れない利用者は、レンタルキャンピングカーを借りた場合、どのようなことに気を付けなければならないのだろうか。

 運転などの車両の扱いで注意しなければならないことは、まずその高さ。
 キャブコンの場合、その車高は通常3mぐらいあると思わねばならない。乗用車しか乗らない利用者は、左右の幅や車体の長さには気を使うが、車高が高いことを忘れがち。
 そのため、運転席の頭上に設けられたバンクベッド部分を建物の看板、キャンプ場の立ち木などにぶつけることが多いという。

 バックも、乗用車しか乗ったことがない人は最初はとまどう。
 借りた車がバンコンなら、運転席に座った状態で後方視界が得られるものもあるが、キャブコンともなると、運転席から後方視界を確保するのはサイドミラーに頼らざるを得ない。
 それを補うものとして、真後ろの視界を得るバックアイカメラという装置を搭載している車両も多いが、それが装着されていても、慣れない人はバックの際にリヤの両サイドを壁にこすることもある。

 こういう扱い上の注意点を利用者に納得してもらうため、各社は運転上の心構えからベッド展開や装備品の使い方に至るまで、通常30分から1時間ぐらいのレクチャーの時間を設けている。
 
 
ペット同伴旅行は可能か

 ところで、レンタルキャンピングカーの場合、ペット同伴旅行は可能なのだろうか。
 個人が所有するキャンピングカーでは、ペットと一緒に旅行するために購入するというオーナーも多い。

 しかし、レンタル車の場合は、会社の方針によって異なる。
 ペット好きの人にはほとんど気にならない「動物の臭い」や「毛の付着」に対しても、動物嫌いの人は敏感に反応して、それをいやがる。
 また、ペットを連れ込んだキャンピングカーは、返却後にスタッフがクリーニングするときの負担も増す。
 
 そのため、「ペット不可」を打ち出す業者もある一方、近年のペットブームを反映して「ペットOK」を売りにする業者もある。その率はだいたい半々とみてよいようだ。
 
  
ハイシーズンの予約は早めに

 ここ最近、利用者の間でいちばん問題になっていることは、レンタルキャンピングカーの認知度が高まってきたため、旅行シーズン、キャンプシーズンの予約が取りづらくなってきていること。 
 GW、お盆などのハイシーズンになると、半年以上前から利用者の予約が殺到する会社も出るようになった。
 現在、レンタルキャンピングカーを所有している店が抱えている台数は、通常2~3台。多くても4~5台程度。
 そうなると、予約も早い者勝ちで決まってしまう。

 また、レンタルした車両をどのように使うかによって、事前に用意しなければならない荷物も変わってくる。
 観光旅行がメインの場合は、通常の旅の仕度で十分だが、キャンプ場でも宿泊したいとなると、屋外用の椅子・テーブル、さらには食器や調味料が必要になることもある。
 
 椅子・テーブルなどはレンタルキャンピングカーを貸し出す店で用意している場合もあるし、キャンプ場で道具を貸し出すところもある。
 それらを事前にチェックしておくことも、レンタルキャンピングカーを有効に活用するには必要である。

 なお、レンタルキャンピングカーの活用範囲の大半は国内に限られているが、アメリカのレンタルモーターホームを借りて、アメリカ旅行を楽しむという企画を進めている業者もいる。

 慣れない異国でのキャンピングカー旅行に不安を感じる人もいるかもしれないが、こういうツアーでは、日本にいる間に旅の基本プランを全部整え、現地に到着した後は、日本語のわかる現地ガイドと相談できるようなシステムを取っているため、慣れない土地とはいえ、旅の不安はかなり払しょくされる。
 そのため、学生たちの卒業旅行、キャンピングカーで日本中の旅を終えてしまったシニア夫婦などに人気があるという。

▼ アメリカでレンタルモーターホームを楽しめるツアーもある。写真は「トラベルデポ」が企画するアメリカのグランドサークルを回る旅のカット。トラベルデポ http://www.motor-home.net/

  
 
なお、この記事は、「日本経済新聞」の2016年5月28日土曜日夕刊「オフナビ」コーナーにも掲載されました。(↓ 左クリックで拡大します)

カテゴリー: campingcar, news   パーマリンク

レンタルキャンピングカーの賢い楽しみ方 への2件のコメント

  1. ようこ より:

    こんにちわ~ 町田さん

    キャンピングカーに関してはまったく無知で、話題についていくのがやっとでした
    でした!と書いたのにはちいっと理由があって 笑)
    今日はそのキャンピングカーのコメントをやっと書ける~ う♪。

    五月末から義母の住んでるノースカロライナに行っていました
    そこは森に囲まれた郊外なのですが 義母と仲の良いご夫婦が
    私達を招いて下さったので訪問することに。

    家の内よりも外が好きな人達が集まったので 裏庭のプール側の
    東屋で歓談(ノーアルコール) 座っている場所の反対側に、嫌でも
    目に入ってくる大きなトレーラーが!

    そういえば ガレージに大きなトラックもありました
    あれでこれを牽引するのかな、そんな事を考えていたら
    その家の主が『見るかい?』とおっしゃった。

    こちらの返事を待つ間もなく全員でゾロゾロと車体の方に移動しました
    ドアを開けて直ぐに 音もなく壁があ 迫り出して、Oh Oh omg
    なんとまあスペタキュラーではありませんか。

    それから中に入って主から色々と説明を聞いたのですが
    居間、キッチン、寝室 それは殆んど小さな家なのです
    マホガニー風の素材がいま一つ好みではなかったけれどとにかく豪華。

    これはぜったい町田さんに話さなきゃ 笑)
    なので車体にあった文字を書きとめ、Keystone ALPINE fifth weel.
    写真も撮ってきました。

    でも こういうコンパクトなのをレンタルして軽くサバイバルする方が
    愉しそうですね。 息切れがひどい様ですが御自愛下さいませ。

    • 町田 より:

      >ようこさん、ようこそ
      いやぁ、素敵な体験をされましたね。うらやましい。
      本場モノのアウトドアに、本場モノのトレーラーライフ。
      日本にいる限り、なかなか経験できません。

      フィフスホイールトレーラーというのは、頭の下側に窪みがありませんでしたか? その窪みのところにピックアップトラックの荷台部分が入るようになっているんですよね。
      とにかく、見た目も勇壮なトレーラーで、中に入らなくてももう室内が豪華絢爛であることが想像つきそうなRVですよね。

      10年ほど前にレンタルモーターホームでアメリカに行ったとき、行く先々のRVパークで見かけたトレーラーの大半がフィフスホイールでした。
      アメリカではピックアップトラックも普及していますので、そのせいもあるのでしょうね。

      もちろんフィフスホイールは日本に輸入されてきます。でも日本では、郊外の空き地に定置して別荘のように使うケースが大半です。

      まあ、スタイルも宇宙船のように見えなくもないし、外観もカッコいいと思います。

      貴重なレポートありがとうございます。
      また、こちらの健康状態にもお気遣いいただき、感謝申し上げます。
       

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