スマイルファクトリー「オフタイム和(なごみ)」

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 一見、地方の小さな軽キャンピングカーメーカー。
 扱っている車種も、せいぜい1ブランドか2ブランド程度。
 しかも、展示している車両には、大げさな架装が施されている様子もなく、「ベッドキットをさりげなく組み込んだ程度の車かな … 」

 などと、キャンピングカーショーの会場で、「スマイルファクトリー」という会社のブースを見たとき、知らない人はそう思う。

 しかし、そんなふうに思ったら、とんでもない !
 罰が当たる !

 軽キャンピングカーからハイエースぐらいのいわゆる “街乗りできるキャンパー” の世界で、おそらく、このショップほど実用的なアイデアを矢継ぎ早に投入し、緻密な設計のもとに商品づくりを進めている架装メーカーは、ちょっとやそっとでは見当たらない。

▼ スマイルファクトリーの開発するキャンピングカー

 
▼ 島根県にある「スマイルファクトリー」本社工場

 ショップの代表者を長藤隆司さんという。
 この業界に入る前は、大手自動車メーカーのメカニックとしての修練を積み、技術領域でその業界の指導的立場を任されてきた人だ。

 だから、この人のキャンピングカーの安全性や走行性に対する研究姿勢と知識量はハンパない !
 なかでも、足回りの研究に関しては、おそらく日本のキャンピングカー業界でも、彼をしのぐ人はほとんどいないはずだ。

▼ 長藤氏の実力のほどがいかんなく発揮されたキャンサス

 「キャンサス(camsus)」
 という名前を聞いたことがあるだろうか。
 キャンピングカー専用のサスペンションキットのことで、これを装着した車は見違えるほど走行安定性が高まり、乗り心地も向上。その効果のすごさはプロドライバーも認めている。
 その「キャンサス」を開発しているのが、この「スマイルファクトリー」の長藤さんなのだ。

▼ スマイルファクトリーが扱うショックの数々

 だから、このショップがリリースする軽キャンピングカーは本物だ。
 「キャンサス」の開発で培ってきた安全性への配慮が徹底しているからだ。

 実は、軽キャンピングカーの世界というのは、かなりシビアな世界である。
 なにしろ、軽量化とコスト削減に命を削っている軽自動車メーカーが過酷な市場競争の世界に送り出してくる商品なのだから、設計段階からコンマ数ミリ、コンマ数グラムのせめぎ合いのなかから生まれてきたといっていい。
 すなわち、工場のラインから出てきた状態がベストの状態。
 基本的には、そのノーマル状態から、何かを引いてもダメ。何かを足してもダメ。

 だから、本来ならば、軽キャンピングカーというのは、よほど知識のある架装メーカーでないかぎり、そんなに安易に手掛けられないものなのだ。
 そこのところを、軽キャンピングカーを開発する架装メーカーがよほど気をつけないかぎり、ベース車を提供する乗用車メーカーが気をもむような商品が出てきてしまう可能性だってないとはいえない。

▼ 軽キャンピングカーのベース車としてよく使われるスズキ・エブリィ

 その点、スマイルファクトリーの長藤隆司さんは、自動車工学の専門的な知識を踏まえながら、自社の軽キャンピングカー開発には実に慎重な態度で臨んでいる。
 たとえ、バッと見の外見がほとんどノーマル車のように見えても、それは安全性の確保をまず優先するがために導き出されたスタイルであり、近づいて実車をつぶさに観察してみると、どの部分にも驚くほど練り込まれたアイデアが注入されていることが分る。
 
 2017年2月に幕張で開かれた「ジャパンキャンピングカーショー2017」に登場した「オフタイム」の新バージョン「オフタイム和(なごみ)」もそのような1台だ。 


 
 「オフタイム」は、2007年にデビューしたスマイルファクトリーの主力軽キャンピングカーである。
 バージョンを重ねるたびに使い勝手を洗練させ、今回登場した「和(なごみ」は、ノーマルルーフのままで、大人4人が何の苦労もなく寝られるスペースを確保している。

 大人4人が “楽に(!)” 寝られるという構造を実現するには、ちょっとしたマジックが必要だった。
 2段ベッド(オプション)の先を、助手席側にはみ出させているのだ。
 それによって実現した上段ベッドのサイズは、長さ1800mm。幅は1200mm。
 天井までのヘッドクリアランスは600mm取られているから、ほとんど圧迫感がない。


▲ この助手席のシートを階段のステップのように使えば上段ベッドに昇るのも楽
 
 
 下のフロアベッドは変則的な長さになっているが、短いところで1800mm。長いところで2400mm。
 つまり、最低でも “1800×600mm” という就寝スペースが4ヶ所確保されているという計算になる。

 これだけ寝る場所を欲張っておきながら、なおかつ収納庫もおろそかにしていないというのが、この「和(なごみ)」のすごいところ。
 下段ベッドの下には、大容量の収納庫が ! (写真下)
 この収納容量は、前モデルの倍になっているという。

 2段ベッド状態にしたときに、さらに上下のヘッドクリアランスが欲しいときは、この収納庫をレスすることもできる。
 
▼ テーブルは “お座敷にちゃぶ台” スタイルでも使えるが、リヤゲートを開けたときに、その下にセッティングして、車外で使うこともできる

 この車の仕掛けはまだある。
 驚くなかれ !
 給排水システム付きの流し台があるのだ。
 

 軽キャンピングカーには、流し台をレスしているものがけっこう多い。
 室内寸法が狭いので、少しでもベッドスペースを稼ぎたいと思ったときは、流し台を省いた方が簡単にスペース効率を高められるからだ。

 しかし、ユーザーのなかには水回り設備を必要とする人もいる。
 たとえば、道の駅などで車中泊するとき、朝晩歯を磨いたり、洗顔したりするときに、トイレの洗面台を使うのが恥ずかしいときだってあるのだ。
 特に女性の場合、人の混んでいるトイレで顔を洗ったり、歯を磨いたりするのは気が引けるものだ。

 そんなユーザーの悩みを解消する意味もこめて、この「和(なごみ)」ではフォーセットもシンクも付いた立派な流し台が設けられている。

 ユニークなのは、その給水タンク。
 ペットボトルだ !
 2㍑のペットボトルがそのまま “給水タンク” になっている。

▼ 左隅にあるのが、ペットボトルの “給水タンク”

 すなわち、コンビニなどで2㍑の飲料水ボトルを買ってきて、フタだけ外し、そのままガチャッとシンク下の収納スペースに差し込むだけ。
 いつでも新鮮な水が供給されるわけだから、そのまま飲んでも大丈夫。

 こんなように、「オフタイム和(なごみ)」には、実用性を追求したユニークな機構が満載。
 もちろん、このシリーズの特徴でもあるベッドマットのハニカム構造も健在だ。
 マットの中空部分をハニカム構造にして、強度の確保と軽量化を図るというアイデアは、この「和(なごみ)」にも踏襲されている。
  
 “足回りの達人” が、安全設計とユニーク装備を追求して実現した玄人好みの軽キャンピングカー。
 この車をチョイスすると、ちょっとした “通” に見られるぞ。
  
  
スマイルファクトリーHP URL: http://smilefactory.sub.jp/blog/
 
 

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