マクレントジャパンついに本格的に始動

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 現在、日本のキャンピングカー業界を突き動かしている大きな潮流を一言で言い表せば、それは「グローバル化」である。
 つまり、この業界が、国内マーケットだけで充足しているような営業規模から脱しようとしているのだ。

 グローバル化の形態はさまざまである。
 フィアット・デュカトをベース車に使い、「V670」という国際マーケットまで視野に入れたキャブコンを開発したバンテックのような企業もあれば、逆に、世界的な規模で流通しているパーツを自社製品のなかに組み込み、製品的信頼度を国際レベルにまで高めようとしている企業もある。

 近いうちに紹介することになるが、日産自動車がキャラバンシャシーに搭載したリチウムイオンバッテリー車は、EVとして世界で23万台走っている日産リーフに搭載されているバッテリーである。
 その23万台の全走行距離を計算してみると、約27億km。 
 キャンピングカー業界が新しいパーツをテストしようとしても、まずこれほどのデータを蓄積できる企業など一つもない。

 いま日本のキャンピングカー業界は、このような形で、グローバルな世界と向き合い始めている。

 レンタルキャンピングカーの領域においても、文字通りグローバルな営業戦略を打ち出したグループが現われた。
 「マクレントジャパン」である。
 
 「マクレント(McRent)」とは、ドイツを本拠地とする世界的な規模のレンタルキャンピングカー会社。
 2004年に、8ステーション約360台の小さなレンタル業者としてスタートしたマクレントだったが、10年ほどの間に大発展を遂げ、2016年にはドイツ、フランス、イギリス、イタリア、オランダ、スペイン、ポルトガル、エストニア、フィンランド、アイルランド、アイスランド、ノルウェー、ポーランド、スウェーデンなど15ヵ国に68拠点を構築。 
 2017年にはアメリカ進出を果たし、現在は欧州最大のレンタルキャンピングカー企業に成長した。

 そのマクレントの日本法人を設立し、責任者になったのが高橋宣行 代表取締役会長(かーいんてりあ高橋 社長)である。
 世界規模で活躍しているレンタルキャンピングカー業者のグループに入り、「マクレントジャパン株式会社」を立ち上げた意図はいったい何だったのか。
 高橋会長(写真下)に、直接に尋ねてみた。

【町田】 レンタカー事業をグループ化するだけだったら、国内の業者さんと連絡を取り合うだけでも可能だと思うのですが、なぜ世界的なレンタカー事業者さんと提携することになったんですか?

【高橋】 現在、訪日外人観光客がものすごい勢いで増加していることはご存知だと思うのですが、そういう方々が、日本に来てレンタルキャンピングカーを借りる率が急上昇中なんですね。
 しかし、日本のレンタルキャンピングカー制度というのは、まだインバウンドのことを意識しない前に整備されたものですから、外国人にとってはとても使い勝手が悪い。外国とは交通事情も異なるのに、それを教えるための情報も整備されていない。
 このまま放置しておくと、レンタルキャンピングカーを借りる外国人にも迷惑がかかることになるし、日本のキャンピングカーのイメージも悪くなりかねないと考えたわけです。

【町田】 そのシステムづくりを「マクレント」の力を借りて、やり遂げようと?
【高橋】 そうです。「マクレント」本社はネットなどを通じて、世界に情報を発信しているんです。どの国に行ったら、どういう車があって、どういう使い方ができるか。またどういう観光が楽しめるか。
 そういう国際的な情報ネットワークのなかに、日本も入り込んだということなんですね。
 だから、マクレントの情報に接するだけで、日本でキャンピングカーを借りようとする大半の人は、自国にいるうちに、日本でキャンピングカーを使うときの基礎的なコツを身につけることができるわけです。

【町田】 彼らが日本に来て、マクレントジャパンの窓口を訪れたときは、英語の対応になるんですか?
【高橋】 そうですね。今は英語の対応のみですが、やがて韓国語や台湾語(中国語)でも対応できるように整備していきたいと思っています。インバウンドといっても、実際に増えているのは英語文化圏の人たちよりも韓国や台湾、あとは香港の方々ですから、早急にもそういう人たちの便宜を図っていきたい。
 
【町田】 もちろん日本人のお客さんにも車を貸し出すわけですよね。
【高橋】 当然です。ただ、日本人だけを相手にしていると、レンタルキャンピングカー事業というのは成り立たないんですよ。
 というのは、日本人がこういう車を使うのは、盆・暮れ、正月とGWだけ。その期間だけは借り手が集中するんですが、普段はほとんど借り手がいない。だからその間を埋めるにはインバウンドしかないんですね。 

【町田】 外国人観光客がレンタルキャンピングカーを借りる率が高まっているというお話でしたが、貸し出す車両は足りているのでしょうか?
【高橋】 まだまだ少ないと思っています。ただ、われわれの仲間づくりも進み、グループとしても固まってきましたから、企画段階のときと比べると、稼働する車両も増えています。

【町田】 現在のグループとして、どんな会社が集まっているのですか?
【高橋】 レクビィさん、バンテックさん、ケイワークスさん、岡モータースさん、ダイレクトカーズさん、ミスティックさん、後はうち(かーいんてりあ高橋)ですね。現在のところ7社です。

【町田】 貸し出す車両としては、どんな車が中心となるのでしょう?
【高橋】 ひとつは、M・Y・S ミスティックさんが開発したレンタルキャンピングカー専用車というものがあります。

【高橋】 これはつくりをシンプルにして、キャンピングカーに慣れない人が扱っても壊れる部分を少なくした専用車両なんですね。電気設備なども極力簡単にして、ヒューズの位置や配線などもメンテしやすいように分かりやすい場所に配置しています。
 ライトエーストラックをシャシーに選んだ小型キャブコンですから、日本の道路事情や駐車場事情にも適合しています。

【町田】 車種はそれ1車種に絞られるのですか?
【高橋】 いえいえ。それだけでなくて、グループ各自がそれぞれ自分のところで製作している車両をレタンカー仕様で開発してきています。
 ただ、基本的には新車です。新車でレンタル事業を行うというところに意味があるんですね。

【町田】 どういうことでしょう?
【高橋】 これはわれわれ業者の内部事情も絡むことなんですが、新車を扱うことによって、業界の製造台数や販売台数が伸びるんです。
 キャンピングカーを買ってくださるエンドユーザーの伸び率が少なくても、レンタカー事業が伸びていけば、新車の製造・販売台数は確実に伸びる。そうすれば、スケールメリットを追求することも可能になるでしょうから、コストも下がる。すると、さらに買いやすい価格帯の車を増やすことができる。そうなれば、買って下さるお客様もまた増える。
 つまり、レンタカー事業というのは、キャンピングカー製造業の人たちの仕事を増やすことにもつながるんですね。

【町田】 なるほどね。今までのレンタルキャンピングカー事業というと、中古車を買い取って、それをレンタカーに回すというイメージがありましたけれど、そこが変わってきているんですね。
【高橋】 そうです。新車をまずレンタル車にして、何年か経ったらそれを中古車として売る。そういうサイクルの方が商売としてうま味があるように思えます。

【町田】 レンタルキャンピングカー事業というのは、商売として考えると、将来性はありそうですか?
【高橋】 今までと同じ発想でしたら、あまり儲からない事業だと思いますよ。私もこの事業だけで利益を出せるとは思っていません。それよりも新車の販売台数を増やすということが主目的だと考えるべきでしょうね。
 ただ、発想を転換すれば、利益が出ることもあり得ると思っているんです。
 つまり、「レンタルキャンピングカー」だからといって、利用者に必ずしも運転させる必要はないと思っています。

【町田】 では、何に使うんですか?
【高橋】 イベント会場などに設置して、ホテル代わりに使う。たとえば、年に1回とか2回、山の中などでアウトドアイベントが開かれたりすることがありますよね。
 しかし、そういうところには宿がない。
 今フジロックフェスのような野外コンサートがブームになっていますけれど、何万人という若者が集まるのに、周辺に泊まれる宿は少ないんですね。テントなどを持参してくる人もいますが、それでも寝られない人がたくさん出てくる。
 特にスタッフが大変なんですね。
 前日から準備をして、作業が終わるのが夜中。ホテルに戻ると深夜の2時とか3時。明け方の5時には会場に戻らなければならない。
 そういう人たちのために、会場近くにレンタルキャンピングカーを用意してあげる。

【町田】 それはいいアイデアですね。車内にしっかりしたベッドがあるだけでも、疲れが取れますからね。
【高橋】 そういう需要があらかじめ分かっていれば、全国のマクレントで車を手配しておいて、陸送屋さんに運んでもらえばいいわけですからね。
 とにかく、今この業界は再編成の時期を迎えているんです。今後は業界内の企業が3社・4社集まって巨大グループを形成していくかもしれない。
 「マクレントジャパン」というグループが、そういう再編成に向かうグループになるのかどうか分かりませんけれど、そういう動きもにらみながら行動した方がいい時代なってきたことは確かです。

マクレントジャパン HP
https://www.mcrent.co.jp/
 
 

カテゴリー: campingcar, news   パーマリンク

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