トレーラー販売店最大手の「インディアナ・RV」の歴史

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 キャンピングトレーラーの専門ショップ「インディアナ・RV」がこの春にリリースした「エメロード406」は、輸入トレーラーのなかでも左エントランスドアを実現した日本仕様モデルとして話題を呼んでいる。

▼ エメロード406

 
 「エメロード406」は、ヨーロッパではハイマーグループと肩を並べる巨大グループを統括している「トリガノ」社の製品。
 同社は、傘下に収めている企業も含めると、ヨーロッパ全土で20以上の工場と4.000人規模の従業員を抱えた大企業。各工場のラインからは自走式もトレーラーも流れているが、トレーラーだけで年間1万台以上出荷しているといわれている。
 

 
 普通、これほどの大企業ともなると、マーケット規模が小さい日本の使用条件を考えた製品など、まず考えることはない。よほどの大量注文でもないかぎり、新たに生産ラインを増やさなければならない輸入元のリクエストには、ほとんど応じないのが常識だ。
 
 しかし、その常識を破って、今回は日本の左側通行帯に合わせた左エントランス仕様のキャンピングトレーラーが実現した。さらに、インディアナ・RVが打ち出した「脱プロパン」システムの根幹となる灯油式FFファンヒーターの組み込みも、向こうのラインで対応してくれることになった。
 
▼ エメロード406 U字ダイネット

 
 「トリガノ」社が、「インディアナ・RV」にこのような優遇処置をとった背景には、両社が取引を始めて、ちょうど10年という節目を迎えたことも大きかった。
 しかし、それだけではない。
 インディアナ・RVの30年近いトレーラー販売実績の積み重ねが評価の対象となったからだ。
 
 「エメロード406」というトレーラーの情報は、下記のサイトで詳しく展開したが、ここではインディアナ・RVが今日までたどってきた歴史を、同社の降旗貴史氏のインタビューを通じて紹介したい。
 
※ エメロード406詳細情報(↓)
https://camping-cars.jp/taidan/3962.html
(キャンピングカー情報総合WEBサイト「キャンピングカースタイル」)
 
…………………………………………………………………………
 
「インディアナ・RV」はトラックキャンパー
 の発売から始まった

 
インディアナ・RVの歴史を降旗貴史代表に聞く
  
  

【町田】 インディアナ・RVさんの創業期の話を多少うかがいたいんですが、スタートはいつ頃だったんですか?
【降旗】 私たちの店がオープンしたのは1991年です。だから、今年(2018年)で27年目ということになりますね。
 最初は中古自動車の販売店としてスタートしたんですが、事業を始めてまもなく、「メキシコで日本の中古車を売ったらどうか?」 という話が舞い込んできたんです。
 結果的にその話は頓挫したわけですが、交渉のためにメキシコに行っているときに、アメリカ製のキャンピングカーを見る機会が多かったんです。それを見ているうちにだんだん惹かれるものを感じてきて、「いっそのことキャンピングカーを日本で売ろう!」とひらめいたわけです。

【町田】 そのときすでにトレーラー販売を念頭に置いていたんですか?
【降旗】 はい。最初からトレーラーを売るつもりでいました。特にフォールディングトレーラー … テントトレーラーですね。それが面白そうに思えたので、2~3台入れてみたのですが、いざ発売するとなると、当時は日本の法規制がまだそうとう厳しくて、手続きが非常に面倒になることが分かったんですね。
 それでいったんトレーラーをあきらめて、トラックキャンパーから始めることにしました。

【町田】 その時代のことはよく覚えていますよ。確か、お店の名前は「タックス湘南」でしたよね?
【降旗】 そうです。中古自動車を販売していたときの名前をそのまま使っていました。トラックキャンパーを始めた時も、1995年までは「タックス湘南RV事業部」という名称を使っていました。

【町田】 「インディアナ」という会社名を使われたのはいつからですか?
【降旗】 1996年からですね。その前からアメリカの「シャドウクルーザー」という会社のトラキャンに「インディアナ」というブランド名をつけて売っていましたから、それを社名にしようと思ったんです。「インディアナ」という名前自体も、たまたま「シャドウクルーザー」社がインディアナ州にあったというところから付けただけのことです。 

▼ インディアナ657

【町田】 トラキャンはいつまで扱っていらっしゃったのですか?
【降旗】 確か、1997年ぐらいまでだったと思います。ポップアップルーフを持った「インディアナ651」と、ハードタイプのシェルを持った「インディアナ656」という2種類のタイプをまずそろえ、その後エアコンを常設した「インディアナ657」を出しました。
 でも、お客さんと話していると、トラキャンに不満を感じている人が多いことも分かってきたんですね。たとえば、「ダブルキャブのセカンドシートが直角になっていてくつろげない」とか、「車検のときに、いちいちシェルを積み下ろすのが面倒」とか。
 そこでもう一度トレーラーに戻ろうかと思っていた矢先、トレーラーに対する日本の法規制が緩やかになったんです。
 ならば、「シャドウクルーザー」社に、けん引免許の必要のない750kg以下に抑えた日本向けのトレーラーをつくってもらおうと考え、本社にまで相談に行ったんですよ。
 
 
ついに人気トレーラーをプロデュース
 
【町田】 ああ、それが「インディアナTR-4」になっていったわけですね。

【降旗】 そのとおりです。「シャドウクルーザー」社というのは、そんなに大きな会社でもなかったから、私たちの意向を汲んでくれて、検討材料として実寸のモックアップまで作ってくれたのね。
 そのとき、その社長が苦笑いするんですよ。「日本人は本当にウサギ小屋を欲しがるんだなぁ」って。「ウサギ小屋」というのは、当時日本人の住環境を表現するときにアメリカ人がよく使ったジョークなんですね(笑)。

【町田】 日本のマスコミも、昔はよくその言葉を使っていましたね。
【降旗】 まぁ、とにかく「シャドウクルーザー」社のトラキャン技術を採り入れたトレーラーが完成して、それを日本で218万円という価格で売り出したら、これがヒットしてくれたんですね。
 そのあと、それを改良した「TR-4 V2」や、その車体を少し伸ばした「TR-4 V2L」などを加えていったのですが、どれも評判がよくて、ようやく “トレーラー専門店” の体裁が取れるようになったんですね。
 
▼ インディアナTR-4  

 
【町田】 それで社名も「インディアナRV」に変えたと?
【降旗】 そうですね。でも、そうやって私たちの事業も順風満帆に進むかと思ってい矢先に、突然「シャドウクルーザー」の社長が自分の会社を他社に売ってしまったんですよ。会社の評判も上ってきて、高く売れると分かったときに他社に売ってしまうというのはアメリカではよくある話なんですけどね。
 そのあとは、ちょっと迷走しましたね。イギリスの「スイフト」社に行ったり、オランダの会社に行ったり、ベルギーに行ったりしましたけれど、なかなか条件の合う会社がなくてね。
 そんなとき、ポルトガルの「マルカンポ・キャラバンズ」という会社が製作を引き受けてくれて、それがうちの人気商品となる「ポルト」シリーズになったわけです。
 
▼ インディアナポルト5

【町田】 このときに、「2ダイネット」仕様が定番スタイルになったわけですね。
【降旗】 そうです。ポルト5、ポルト6、ポルト7とぜんぶ2ダイネット仕様で世に出しました。
 そのあとは、ヨーロッパの大手メーカー「クナウス」との繋がりができて、やがてさらに大手のトリガノとのパイプができて、現在に至っているというわけです。

【町田】 すごいな、激動の人生 !
【降旗】 そんなことはないよ(笑)。
【町田】 日本RV協会(JRVA)の会長という新しい職務も加わって、たいへんお忙しいことだと思いますが、今後も日本のトレーラー文化の育成に向けて、頑張ってください。
 
 
インディアナ・RV社の扱う最新トレーラー情報などは、こちらをどうぞ。
(↓)

https://camping-cars.jp/taidan/3962.html
(キャンピングカー情報総合WEBサイト「キャンピングカースタイル」)
 
 

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トレーラー販売店最大手の「インディアナ・RV」の歴史 への3件のコメント

  1. solocaravan より:

    トレーラーという文化を日本に輸入して事業として成立、維持するまでに育て上げるのはたいへんなことだろうと察します。同社はかつてREN400という国産トレーラーを開発、発売しましたが、トレーラーファンとしてはふたたびそのような画期的な製品が登場することをせつに希望します。それが可能なのは同社をおいてほかにないような気がします。

    • 町田 より:

      >solocaravan さん、ようこそ
      solocaravan さんも、2月の幕張ショーが終わった頃のブログで、このエメロード406の印象を語っていらっしゃいましたね。そのときにU字ダイネットの狭さをちょっとご指摘されていらっしゃいましたが、私もまたこのダイネットの奥に座るときにそれを感じました。
      よく考えられたトレーラーだと思いますが、その部分だけはちょっと配慮が必要かもしれません。

      「REN400」という国産トレーラーは確かに画期的なものでした。ボディをスクエアなフォルムにまとめ、架装効率を高めて居住性を追求したコンセプトが印象的でした。
      このトレーラーが短命に終わったのは、solocaravan さんがご自分のブログでも書かれているとおり、製造元だったファーストカスタムの都合によって、供給ルートが不安定になってしまったところに要因があるようです。

      現在、日本のトレーラー文化をけん引しているインディアナ・RVさんの活躍がめざましいので、同社にはいろいろと期待できると思います。
       

  2. 山崎秀典 より:

    はじめまして、網走の山崎と申します。
    北海道のキャンピングレンタサービス工業さんからポルト7を購入しました。
    納車時に降旗(当時専務)さんが網走まで来てくれました。
    末端ユーザーとの会話がしたく来てくれたそうです。
    人柄も良く次のトレーラー(クナウス550KU)もインディアナさんから購入した次第です。

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