アメリカからの2019カレンダー

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 このブログを通じて、もう8年間連絡を取り合っているアメリカ在住の日本人シンガーがいる。
 サミー(茅野雅美=ちの・まさみ)さん。
 1970年代、日本で「伝説の女性ソウルシンガー」といわれた方だ。

 当時、麻生レミ、カルメン・マキ、金子マリ、亀淵友香、桑名晴子などというソウル&ジャズ系女性シンガーのなかでもダントツの実力を誇り、石川晶、稲垣次郎などという日本の有名なジャズの大御所たちとも共演して、数々のレコードを残している人である。

▼ 1970年5月の日比谷野音でのコンサートで、稲垣次郎氏らをバックに歌うサミーさん

 そのサミーさんが、当ブログに記事にコメントを寄せていただいたことから、メールと返信という形でお付き合いさせていただくことになった。
 もちろん、最初のうちは、私は彼女が実力派のソウルシンガーであることも、アメリカ在住であることも知らなかった。

 あるとき、「最近歌った自分の歌をYOU TUBEにアップしています」という遠慮がちな連絡をいただき、「ほぉ、歌手なんだ」という気持ちでアクセスしてみて、ぶっ飛んだ。
 1970年代に多くのファンを唸らせた伝説の歌姫のライブが、時空を飛び越えて再現されているのを目の当たりにした。
 それがこれ(↓)
 
▼ 『Sayonara Bye Bye』 Sammy the moon

 
 そのサミーさんから、ある年末、アメリカのカレンダーが送られてきたことがあった。
 ご自身が住んでいらっしゃるカリフォルニア州ストックトンという町の銀行が毎年発行するもので、この町で暮らしていた人々の昔の写真を集め、それを1月から12月まで並べたもの。
 それをもう8冊いただいている。

 今回送られてきたもの(↑)を年代順に並べると、いちばん古い写真が1900年。もっとも新しいものでも、1930年。
 原版はもちろんモノクロ。
 それに人工着色を施しているので、SF映画のタイムマシンものを見ているような気分になる。

 下の写真は、「LakeTenaya」、すなわち、ヨセミテ自然公園のテナヤ湖で撮影された1920年頃の写真。
 左に移っている自動車が素敵だ。
 1920年代というと、T 型フォードの全盛期。
 おそらくこのクルマは、そのうちの1台だろう。

 フォード T タイプの販売累計1500万台といわれているから、特別なお金持ちでなくても、少し余裕のある庶民ならマイカーを手に入れることができたはず。
 そんな庶民たちのドライブ旅行の様子を教えてくれる貴重な1枚だ。


 
 下の写真は、REO Motor Car Company(レオ・モーターカー・カンパニー)のオーナーたちが集まった社交走行会。1924年の写真だ。
 レオ(REO)社が自動車を生産していたのは1905年から1936年。そのなかには有名なREOスピード・ワゴン(アール・イー・オー・スピードワゴン)がある。

 1920年代というのは、第一次世界大戦に勝利したアメリカが全土をあげて繁栄を享受した時代である。
 クルマのバンパーに座る紳士たちのファッションも、どことなく成金的な贅沢感を漂わせている。

 下は、自転車を楽しむレディーたち。
 1905年の写真。
 アメリカではじめて自転車がつくられたのは、1878年だという。
 90年代に入ると、アメリカに最初の自転車ブームが訪れ、乗馬に変わるスポーツとして人気を博した。
 なかでも女性たちから幅広い支持を受け、やがて女性解放運動を象徴するような乗り物に発展していった。

 下の画像は、同じく1905年頃に撮られた「帽子をかぶった女性たち」。
 19世紀までの女性ファッションは、ドレスに付いたヒモを絞って息苦しいほどに身体を締め付けるものだったが、20世紀になって、ようやく女性たちは窮屈なファッションから解放された。
 特に、イギリスのヴィクトリア朝文化に捉われなかったアメリカでは、軽やかで颯爽とした衣装が普及するようになった。
 そんな20世紀初頭のはつらつとした女性たちの姿が分る1枚。


 
 1912年のハロウィン・パーティの様子を伝える写真(下)。
 今のハロウィン・パーティの様子とはだいぶ違う。
 ハロウィンというのは、キリスト教系のお祭りとは異なるものだという。
 それなのに、おそろいの衣装を身に付けた子供たちの様子を見ていると、アメリカではそうとう古い時代から伝統的な行事として定着していたことが分かる。


 
 
 今回のカレンダーもまた楽しめた。
 これを編纂するストックトン銀行も、まぁ毎年毎年、よくもこんな貴重な画像を集めてくるものだと感心する。
 
 このカレンダーは、日頃の取り引き先とか長年付き合いのある顧客だけに限定して配布するローカルなサービスなのだろうけれど、それだけに、かえって当時の飾らない人々の生活が浮き上がってくる。
 日本人で毎年このカレンダーを手にしているのは、私ぐらいのものではないだろうか。
 サミーさん、ありがとうございます。
  
  
 参考記事 「伝説のソウルシンガーサミー」(2011年)
 
 

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