朝鮮半島の悲劇

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韓国国民の83%が日本への圧力強化を支持
  
 韓国の日本批判が激しさを増している。
 
 韓国海軍による日本の自衛隊機に対するレーダー照射問題。さらには、元徴用工訴訟における日本企業への差し押さえ請求問題。
 その前には、韓国政府が、日韓合意に基づいて設立された「慰安婦財団」を一方的に解散するという問題も起きていた。
 
 韓国政府がくり出してくるさまざまな日本への攻勢は、我々日本人から見ると、常軌を逸したヒステリックな言動に思えるのだが、韓国国民の多くは、その政府の方針を支持しているという調査もある。

 先だって行われた韓国の世論調査によると、このような韓国政府の対日姿勢について、「政府は日本に対してもっと強く対応すべきだ」と答えた人の比率が45.6%という数値になり、「政府は適切に対応している」という回答も37.6%に達したという。
 一方、「政府は日本に対する圧力を自制すべきだ」という冷静な答はわずか12.5%であったとも。 
 この調査を鵜呑みにすれば、韓国国民の83,2%が日本に対する政府の圧力強化を期待していることが伝わってくる。
 
 
韓国人の反日感情はどこから来るのか?

 韓国での反日感情の背景として、考えられるものはいくつかある。
 ひとつは、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が北朝鮮との融和を優先するために、日本を仮想敵国として位置づける一連の左翼政策。
 もうひとつは、韓国国民が幼少期から教え込まれる反日思想教育。

 日本を仮想敵国のように考えることは、政治の問題。
 国を挙げての反日思想教育は、文化の問題。

 この二つが改まらないかぎり、韓国の反日ムードは収まることはないだろうといわれている。
 
 
韓国人と中国人のメンタリティーの違い
  
 韓国人の反日感情の特徴をよく見ると、非常に観念的であることが分かる。
 現実を冷静に直視するのではなく、頭のなかに沸き起こってくる「観念」や「原理」の方を重視する傾向が強いのだ。 

 同じ東アジア民族である中国人と比べると、その違いは歴然としている。
 概して、中国人は「観念」よりも「実利」を重んじる。
 原理がどうの、プライドがどうの、… などとゴチャゴチャこだわるのは損。
 「人生は儲けてナンボ」
 というのが、中国人の基本的なメンタリティーである。
 
 そういう中国人の精神構造は、中国人民が3,000年の歴史のなかで培ってきた「政権への不信感」がベースになっている。
 彼らは、歴史上の為政者が(今の共産党政権も含めて)自分たちの権力維持だけに神経をつかい、人民を守ってこなかったことをよく知っている。
 だから、中国の人民は、為政者の国家理念や統治思想などに耳を傾けるよりも、まず自分たちの家族やその利益を守ることの方に神経を注いできた。

 韓国人はそうはいかない。
 彼らは、中国のような巨大で安定した政権を築いたという経験を持たない。朝鮮半島の歴史は、常に3ヵ国ぐらいが覇を競い合う流動的な傾向が強く、李氏朝鮮のような統一国家が生まれても、政権内の派閥争いが激しすぎて、中央集権的な統制を貫くことができなかった。
 
 だからこそ、彼らは「王朝の正統性」、「君主の徳の高さ」、「正義の尊さ」という理念的なものに憧れた。
 それらの理想に実体が追い付かない場合は、事実を捏造しても、虚構の「神話」にすがるようになった。

 もちろん、「理念」を重んじるためには、理性的・合理的な思考力が要求される。
 しかし、実体の伴わない虚構の「神話」を信じるとなれば、むしろ非合理的な情熱の方が必要となる。
 そのため、韓国国民は “反日” を掲げたときには、常軌を逸するほどのエモーショナルな行動をとることになる。
 
 
地政学的に朝鮮半島が抱えた問題
 
 そのような韓国人のメンタリティーというのは、やはり、韓国が昔から抱えていた地政学的な問題が根深く絡んでいる。

 巨大な大陸と地続きになった小さな半島。
 それが、韓国が抱えた歴史的宿命のすべてだ。

 巨大な大陸にいる “親分” は、常に中国であった。
 歴代の中国王朝は、朝鮮半島の国々を属国に置くか、独立国として認めたとしても、文化的・政治的支配権からの独立を許さなかった。

 つまり、朝鮮半島の歴史というのは、常に巨大な中国王朝の支配のもとでしか存続を許されなかった小王朝の歴史であった。

 この中国に対する文化的・政治的隷属状態が長く続くうちに、次第に朝鮮民族のメンタリティーのようなものが確立されていった。
 すなわち、日本人や満州人、ベトナム人といった中国文化圏に組み込まれている住民のなかで、朝鮮民族が最も優等生であることを中国に認めてもらおうと、彼らは思い始めたのだ。
  
 
朝鮮文化の形を決めた朱子学
 
 特に13世紀、中国の朱子学が朝鮮に伝わってからは、歴代の朝鮮王朝は、朱子学を国家イデオロギーの最高形体として認知し、それを統治理念の根幹に据えた。
 結果、朝鮮の朱子学研究は本場の中国をしのぐほど精緻を極め、壮大な体系が樹立されていった。

▼ 朝鮮朱子学を完成させた代表的学者の李退渓(イ・テゲ)
 江戸期の日本の思想史にも影響を与えた

 このように、朝鮮民族は、その模倣の忠実さにおいて、中華帝国の周辺諸国のなかでは群を抜いた優等生だった。
  
 しかし、朱子学というのは、生活の規律を厳密に重視する学問であったから、政治においても文化においても、「異端」を許すことがなかった。
 当然、朱子学を根本原理に据えた統治政策では、世の中の新しい動きをすべて封印せざるを得ず、結果的に人々の進取の気性を削いでいくことになった。

 朱子学的空気のなかでは、儀礼の知識とその遵守だけが大事にされ、それに疎い人々を「下等人種」として蔑む気風が生まれていった。
 特に、“隣国の日本人” は、朱子学を尊重する気配もなく、礼もおろそかにしている野蛮人だという認識がインテリ朝鮮人の間に広まり、日本人に対する優越意識が台頭するようになった。
 
 
中国へ向かうはずの怨念が日本に向かった
 
 その “劣等民族” であるはずの日本人が、室町時代の「倭寇」、豊臣政権下における「文禄・慶長の役」、昭和の「日韓併合」と、三つの侵略戦争を仕掛けてきた。
 まさに、文化も礼も知らない野蛮国の愚行だ !
 … と彼らは思ったことだろう。
 韓国人の感情のベーシックな部分には、そういう恨みの気持ちが連綿と続いている。

 彼らにとって最大の悲劇は、歴代中華王朝に隷属するという屈辱の歴史を強いられたことだが、しかし、彼らにとって、中国はすでに “偉大な父” のような存在になってしまっているため、反抗すること自体がおそれ多かった。
 
 そのために、自分たちが団結するときの “旗じるし” として、中国よりも軽い存在に収まっている日本という仮想敵国が必要なってきた。
 そのような反日思想が固まっていく背景には、「文明的に劣った日本人に統治された歴史を持つことの悔しさ」という、きわめて “民族的な哀しみ” も横たわっていただろう。 

 これが、反日感情のベーシックな部分を形成している空気であるが、ただ、彼らの役割のすべて批判するわけにはいかない。
 日本は朝鮮半島があったおかげで、ある意味、ずいぶん助けられたという一面もあるからだ。
 
 
朝鮮半島が日本の “防御壁” となった

 韓国と同じ極東に位置する日本にとっても、歴代中華王朝の膨張政策は脅威であった。
 その心配が当たってしまったのが、鎌倉時代の蒙古襲来(元寇)だった。

 「神風」が吹いたか、吹かなかったかというのは、今日議論の分かれるところであるが、いずれにせよ、日本を取り巻く海が “防波堤” となり、日本は中国大陸からの大軍を食い止めることができた。

 しかし、このとき日本を救ってくれた要因は、「神風」のような自然災害だけでなく、実は元側にもあったのだ。
 それは元の先軍を務めた高麗兵たちの厭戦気分であった。

 元軍は、日本攻撃部隊の先兵として、大量の高麗兵を朝鮮半島から動員した。
 のみならず、派遣艦隊の製造も高麗に請け負わせた。
 
 大量の木造船をつくるために、朝鮮半島の樹木はことごとく伐採され、自然破壊が進んだ。朝鮮半島にはげ山が多いのは、このときの森林伐採からいまだに立ち直れていないからだという。

 時の高麗王は、元の圧力から逃れることができず、大量の兵士、大量の軍船、大量の食糧を供給せざるを得ない羽目に陥った。
 朝鮮半島の男たちは、徴兵のためにみな駆り出され、田畑は荒れ、国中が疲弊した。
 ※ このときの朝鮮半島の悲劇は、井上靖氏の『風濤』(新潮文庫)に詳しい。

 過酷な状況に置かれた高麗兵たちに、日本とまともに戦う気力など残っていなかったのは当たり前の話である。
 高麗兵たちは、日本を占領しても元軍の手柄になるだけだと知っていたから、本心は、さっさと戦いを止めて国に帰りたかったのだ。
 
 このような高麗軍のやる気のなさが、元軍全体の士気を下げ、日本武士たちが勝機をつかむきっかけを作った。
  
 この例からも分かるとおり、「朝鮮半島」という “地理的防波堤” があったために、日本は、中国の脅威に直接さらされることから逃れたという事実も見逃せない。
 地政学的にそういう地域に国を持ってしまった朝鮮民族というのは、つくづく可哀想な民族であると思う。
 
 

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