バレンタインデーの悲哀

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 今日はバレンタインデーやね。 
 そんなもんが気にならない年になって、もうずいぶんになる。
 
 会社というものから退職して、もう5年くらい経つけれど、すでにその5年くらい前からその会社には、いわゆる “女性” というものの姿が見えなくなっていたから、かれこれ10年、私はチョコレートをもらったことがない。

 カミさんは、昔からチョコレートなんかくれたことがない。
 かつては犬もいた時期があって、…… メス犬だったけれど、彼女もチョコレートなんか人間にもらったことがないから、そういう食い物をオス系の動物に渡すという発想そのものがなかった。
 

 
 そんなわけで、私は、バレンタインのチョコとは、昔から縁の薄い人生を送ってきたわけだが、私にチョコが来なかったのは、別にモテなかったからではない。
 逆なのだ。
 昔から、モテ過ぎてしまったのだ。
 つまり、私のような “モテる男” というのは、女性同士が牽制し合ってしまうから、案外、バレチョコはもらえないことが多い。
 
 高校時代なんか、私にチョコを渡そうと思っていた女の子がいっぱいいたはずなのだが、そういう女性はみなライバルを警戒しすぎて、お互いに牽制しあい、とりあえず、その場を通りがかった男の子に渡しちゃうために、結局、“本命” であるはずの私のところには一つも来ない。
 
 で、たまりかねて、ちょっと気になっていた女の子に、「オレの分はないの?」と聞いてみたこともあったが、彼女は、たぶん一番好きだった私に、突然声をかけられたことでドキドキしてしまったのだろう。
 自分でも思ってもいない言葉を口にしたようであった。
 
 「ごめんね、町田君の分は忘れてた …… 。来年きっとね」
 
 そうか、本命の男性に声かけられちゃうと、どんな女の子も恥ずかしがって、つい心にもないことを言っちゃったりするよね … などと思って、その場を立ち去ったけれど、よ~く考えてみたら、それが高校生最後のバレンタインデーで、「来年」はないことに気がついた。
 
 私にとっては痛恨の出来事だったが、彼女にとっても一生の悔いとして残った事件であったろう。
  
  
 ところで、義理チョコという習慣が生まれたことに対して、女性たちはどう思っているのだろうか。
 無駄な出費とメンドーな対応が増えただけで、もううんざり … と思う人も多いのではなかろうか。
 
 私が女性だったら、義理チョコってすご~く面倒くさいように思う。
 だから、もし私が義理チョコをもらう立場になったら、まず相手の女性へのいたわりを口にするだろう。
 
 「あ、吉村さん、ありがとね。その気がない男に配るのって、けっこうイヤなもんだよね。でも、うれしいな。
 だけどさ、さっき河合に渡しのは、ちょっと大きめのハート型だったけれど、僕のは、ただの四角い銀紙でくるんだだけのヤツで、小倉に渡したのと同じだよね。
 僕とか小倉はさ、“義理チョコグループ” ってわけなんだよね。
 でも、いいの、いいの。
 そういう吉村さんの優しい気持ちに触れるだけでさ、僕なんか癒されるのよ。…… へへへ」

 とか、俺なんか相手の気持ちに立ってそう言うだろうけれど、もしかしたら、こういうのが嫌われるのかな。
 
 だから、私は、義理チョコを渡すために部屋に入ってきた女性がいたとしたら、こう対応することにしている。
 
 「町田部長 …… 」
 
 「いや、分かっている。気持ちはうれしい。だけどね、僕は糖尿病の身だし、もう甘いモノに魅力を感じなくなったし、その気持ちだけを受け取らせてもらうよ」
 
 「いいえ、そんなこと …… 」
 
 「いや、分かってる。君の優しさも分かっている。ありがとう」
 
 「あの、町田部長 …… 」
 
 「だから好意だけ受け取らせてもらうよ」
 
 「町田部長! あの、お客様がお見えなんですけど!」
 
 ま、取り次ぎの女性がいるような環境でもないし、来客も滅多にないので、そんなこともありえないだろうなぁ。
 
 義理チョコのない世界は、気楽でいい。
   
  
 中学時代のバレンタインデーの思い出を書いた記事は、こちら
 (↓)
https://campingcarboy.hatenablog.com/entry/2019/02/10/191339
 
 

カテゴリー: ヨタ話   パーマリンク

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